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『あたたかい心』『信じる心』

 目の前のお花からほんのり甘い香りが漂ってきます。鼻を近づけると青い花が香りを放っています。リューココリーネというお花です。

 野山を歩き花の写真を撮るようになった頃、花の名前が知りたくてずいぶんと高価な図鑑を買いました。撮った写真と見比べながら、名前を覚えていった記憶があります。ただ撮るだけではなくて、名前とセットで覚えていくのはそれはそれでまた違った楽しみがあり、結構のめり込みました。覚えた花のページは端を折り、まだ折っていないページの花との出会いを楽しみに図鑑を眺めていました。

 今年のことになりますが、妻からスマートフォンが図鑑の役割を果たすことを教わりました。写真を撮ってその写真を検索すると、一瞬で花の名前がわかるというものです。毎年、春から初夏にかけて庭にさまざまな宿根草を植えるため、妻といくつかのお店を周りますが、隣接するガーデンに咲く花を見て、「この可愛らしい花の名前は何というのだろうね」と当てもなく言うと、妻がさっと花にスマートフォンを向け、「〇〇だって」と答えます。「どうしてわかったの」と聞くと、「Google先生が教えてくれるよ」と。そうなのか・・・そういう調べ方ができるのか、と。

 先週、生けている生徒にこの花の名前を聞くと「リューココリーネです」と教えてくれました。それから週が明けこの話を書いているのですが、花の名前をすっかり忘れてしまい、写真を撮って検索すると「リューココリーネ」と瞬時に表示されました。そうだ、そうだった。AI、すごい。

 花言葉 - 『あたたかい心』『信じる心』

 『あたたかい心』 - 相手を思いやり、いたわる優しい気持ちや精神
 『信じる心』 - 物事を真実であると受け入れる感情や態度

 どちらもAIの回答になります。なるほど、と納得させられる言葉です。

 翻って自分はどうだろうか・・・ある側面ではできているけれど、そうではない自分もいるなと思ったり。一人の人間として、そうありたいと願うところではありますが、私にはまだまだ手の届かない遠い遠い心の有り様です。

 それでも若いときの自分からは考えられないくらい心は変わりました。歳とともに物事の見方や考え方が大きく変化し、何でも許容でき心乱すことなく穏やかに対応できている自分を感じています。不思議ですが、肩に力の入らないとても楽な生き方ができています。