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本との出逢い

 ここ数年読書量がめっきり減ってしまいました。忙しいから、というのではなく、読書をするエネルギーが急激に衰えてしまいました。2時間でも3時間でも、いや一日中読書をすることもあったのに、1時間と持たなくなってしまいました。年齢のせいなのかな、なんて思ったりしています。

 私が一番好きな作家は村上春樹氏で、氏の作品はほぼ全てを読了し、今でも繰り返し繰り返し読み続けています。特に高校生で手にした「ノルウェイの森」、大学時代で出逢った「国境の南、太陽の西」の二冊は、誰かを好きになるということはどのようなことなのかを心底考えさせられた作品です。

 実っているのか実っていないのかわからない恋愛をいくつかしていた時でもあり、どこか心が満たされずぼんやりとした毎日を過ごしていたので、のめり込むように読んだ記憶があります。私の青春を語る上でこれらの本は切っても切り離せない大切なものであるのと同時に、氏のファンであった私が同じく氏のファンだった妻と大学時代に出逢うという、何だか不思議な縁を感じさせるものにもなっています。

 さて、早稲田大学まで歩いて10分のところに長男のマンションがあり、今回の東京入りで念願の早稲田大学国際文学館(村上春樹ライブラリー)を訪れることができました(無料で入場できます)。ここには氏の作品が全て並べられており、一つひとつを手にすることができます。また、氏の書斎の一部分や愛聴しているJAZZレコードの展示コーナーもあり、ファンにとっては見逃すことのできないスポットです(多くの人には興味のない場所なのかもしれませんが)。まちのど真ん中ではなく、氏の母校である早稲田大学の敷地内にあるのがいいのかもしれません。気になる方は是非足を運んでみてください。楽しめると思います。

 7月3日に発売された長編小説『夏帆─The Tale of KAHO─』を読み始めています。手元にはあったのですが、先に手にしていた小説を読むのに時間がかかり、漸く開くことができました。時代は変化し聞く読書が流行っているようです。それはそれで趣があり便利なような気がしますが、私は活字に目を走らせ頭で人物や風景を思い描きながら本を読むことが好きです。