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離れると恋しくなる

 令和3年度から4年度の2年間、小樽の学校に勤務(教頭として2校目)しました。自宅から職場までの片道50キロの自動車通勤は冬場は大変でしたが、オンとオフを切り替えるのにはちょうど良い時間になったのを覚えています。張碓峠の頂上付近から行きは右手帰りは左手にぐーんと海が広がり、私はその海に毎朝毎夕「今日も始まるぞ」「今日も終わったぞ」と呟いていました。

 小樽の2年間はコロナ禍真っ只中で、何をするにも真っ先に通知に基づいたコロナ対応を考え、マスク着用に手洗い、罹患した生徒や濃厚接触者の確認と教育局及び保健所への連絡、分散登校にオンライン授業、対面開催から紙面開催への調整・・・などなど、そのときは大変でしたが、今振り返ると一つひとつの対応が自らの経験値となり、管理職としての危機管理について身をもって知ることができたように思います。

 そのような時期でしたから、せっかくの観光地小樽に勤務していても、うかうか出掛けることができず、仕事の想い出だけを残して離れることになりました。あれから5年半です。本当に時の流れるのは速い。管理職になって感じたことですが、教諭のときの2倍3倍速で時間が経過していきます。どうしてなんだろう。ただ、その時間に見る世界は、極めて濃厚です。これはその立場になった時に初めて理解できることだと思いますし、そこがやりがい、なのかもしれません。

 さて、小樽のあとに北見、そして美唄で勤務することになりました。転勤を嫌う風潮があるようですが、私は多くのまちを見て回るべきだと考えています。今住むところだけがすべての世界ではありません。一步踏み出したそのまちの空気を吸って、そのまちにしかない魅力を肌で感じ、そこで出逢う人と縁を結ぶ。これは異動しなければわからないことです。住めば都 - まさにこのことばのとおりです。

 自分が勤めたまちはいつでも気になります。恋しくなります。先日、妻と小樽に車を走らせました。勤務した学校を見たあと、当時足を運ぶことができなかった運河沿いをゆっくり歩きました。お仕えした校長先生や私を大切にしてくれた全日制、定時制の教職員の顔、楽しく過ごした2年間の想い出が次々溢れてきました。そのすべてが私の宝物になっています。