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校長の小部屋

『置かれた場所でしっかり咲いています』

 ひょっこり華道部の生徒が訪れました。生けたばかりの花を私のところに届けてくれました。せっかくですので、生徒の了承を得て顧問の先生に写真を撮ってもらいました。

 私の自宅は札幌にありますが、個人的な趣味により花のガーデニングを12年間楽しんでおり、毎年4月から10月までの休日はほぼ庭で過ごしています。

 こうした趣味を持つ前は、山に咲く花や観光スポットとなっている花畑に出掛けて写真を撮影していました。ところが、家族にある大変な出来事が生じたことをきっかけに、いつも身近なところにお花が咲き、それを見たり摘んだりすることによって、勇気づけたり気持ちを楽にしてあげたい - その一心でいろいろ考えながらバラや花を植え庭造りを始めました。今では、すっかりナチュラルガーデン化し、手入れが大変な状態になっていますが、近所の方が写真を撮ったり、友人やかつて一緒に働いた同僚が見に来てくれるようになりました。

 興味のない人にとっては花など目にも留まらないのでしょうが、ちょっと急ぐ足を止めて、花をゆっくり見て欲しい、と思います。可愛い、綺麗、鮮やかな色、香り・・・何かしら感じるものがあるはずです。花は瞬間的に人の心を捉え、そして固まった心をやわらかくしてくれます。

 男子生徒に問いかけると「祖母が花好きで庭にも花が咲いていて、そういうところで育って、毎日見てきたので花が大好きです」と笑顔で話してくれました。これからの長い人生において、この気持ちを持ち続けて欲しいな、と思いました。忙しくゆとりがなくなるとそこに咲いている花を見ることも、見ようともしなくなるわけですから。

 校内に何カ所か華道部の生徒が生けた花が置かれています。

 『置かれた場所でしっかり咲いています』

 お花のある校舎とっても素敵ですよ。生徒の皆さんも教職員の皆様も是非ゆっくり見てください。

 何を想い生けたのだろう・・・窓際に置かせていただいた花を観賞しながら、この話を書いているところです。

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