ブログ

校長の小部屋

パウンドケーキ

 1月30日(金)はたくさんの生徒が校長室に訪問してくれた日。家庭学習に入る直前にお弁当を持った3年次生、1年次生は実習で作ったスコーンを持ってきてくれました。そして、授業の取組として提案のあったプレートの完成で3年次生が、フード系列の2年次生がパウンドケーキの試作を持って登場。一気にたくさんの生徒がやってきてお話を聞いたり写真を撮ったり。でも、すごく楽しく嬉しい出来事になりました。ありがとう。

 今日は2年次生のパウンドケーキの話を。数種類のパウンドケーキを皿に載せ、それぞれに特徴があるので食べて欲しいと言うのです。改良に向けて材料の分量や手順を変えてみんなで考えながら作った、ということを私に一生懸命説明してくれるわけです。教員に言われるままに作れば、ほぼ何も考えないわけですから私を前にして詳しい説明はできません。でも、自分たちで「こうのように工夫して作ったんだ」となれば、そうした理由を含め材料、分量、手順を説明することができます。熱心に説明してくれる姿は頼もしかったです。こうしたことの繰り返しが人を成長させていくのだろうと感じました。

 フード系列で言えば、人の口に入る製品を販売しています。販売することが目的ではありませんが、常に改良は必要です。本校にとって定番であっても、多くの人の定番とはなりません。誰にでも受け入れてもらえる定番を目指すために、例えば試食会で多くの意見をいただく、購入してもらった方にアンケート調査を行う(ラベルにアンケート用QRコードをつけたり、商品と一緒にアンケート用紙を入れる)などの工夫を重ねなければなりません。作りました、美味しかったです、は過去の学びの形であって、時代に即した今の学びは、何のために作るのか、それを作ったことによって何が生まれるのか、その効果は、作った先の課題と改善は・・・PDCAサイクルを確実に回していくことが求められます。

 オーブンの前でケーキのスポンジの焼け具合や膨らみ具合を食い入るように眺めている、クッキーやクロワッサンを焼いているときの楽しそうな妻の姿を目にします。生徒も同じようにわくわくしながら、ドキドキしながら製品づくりをしているのだろうと思います。そうした両者の姿が私の中で重なり、自分もやってみるべきかと考えたりしています。

 失敗か成功か、もう少しかき混ぜるべきだったか、粉が少なかったか、砂糖が多いか、卵の黄身は、白身は、バターは塩は・・・奥が深いから楽しいのかもしれませんね。

 本校はものをつくる、体験的な学びを多く取り入れています。多感な高校時代、十代の早いうちにたくさんの経験を積めるのは貴重なことと考えます。私の高校時代、8割は教室の中で机を前に座り教科書とノートを開き黒板ばかり見ていました。おもしろい学校ですよ、本校は。

0

スコーン

 私は甘いものが大好きです。休日に自宅から札幌中心部や円山地区まで足を伸ばす30km程度のマラニック(ランニングとピクニックを掛け合わせたお遊び的な要素のあるもの)をするときは、道中出会うカフェやパン屋、ソフトクリームにケーキ屋、大福屋やお餅屋など、お店に入り飲食を一年をとおして心底楽しんでいます。真剣に走る日とお遊び要素の強いマラニックを織り交ぜながら走っています。

 ウィークデーは、お店が閉店したあとの時間帯で美唄市内をランニングしますので、甘いもの、となったらコンビニエンスストアに駆け込み、購入させていただいています。何とも言えない食感やひとつ食べるとお腹いっぱいになるスコーンが好きで購入することが多いです。初めてスコーンを食べたとき、世の中にこんな美味しい食べ物があるんだと感動しました。クッキーでもない、パンでもない、ドーナツでもない。

 スコーンの話をさせていただいたのは訳がありまして、先週金曜日のお昼に1年次生の二人がガチガチに緊張して校長室にやってきました。この日は3年次生と一緒にお弁当を食べることにしていましたので、入室したら3年次生がいたことでさらに緊張させてしまったようです。

 「スコーンを作ったので、校長先生食べてください」「どうもありがとう。私スコーン大好きなんだよ」私は二人の緊張を和らげてあげようと「せっかくだから記念写真を撮ろう。ホームページに掲載しても大丈夫かな」と聞きますと「大丈夫です」と返事をしてくれましたので、一緒に並んだところを3年次生に撮影してもらいました。

 校長室に入ってくるときの生徒、入ってきたあとにいろいろなことを喋る生徒の様子を見るのが好きです。私にとって大切な生徒ですが、私以上に保護者等の方にとっては可愛くて愛おしくて大切な子ども。そういう親心をいつも感じながら生徒とお話させてもらっています。

 私は昨年3月、次男の岡山大学卒業を持って子育てを終えました。親らしいことをしてあげたか、と言われると不安になりますが、一応親としての責任を果たしました。その立ち位置から見える風景はそれまでのものと大きく変わりました。何が変わったのかは読者に想像していただきますが、私の人生観、教育観が変わりました。これは教頭から校長に立場が変わったから、というものではないことははっきりしています。

0

プレート

 先ほど完成したプレートを受け取りました。気持ちのこもった世界にひとつしかない 校長室 のプレート。

 今日から遡った数ヶ月前のこと。校内のプレート制作に係るプレゼン発表会を校長室で行いたいとの申し出があり、私は本校の生徒が学校に対してこんなにも熱い想いがあるんだ、と感動しました。自分の想いを何か形に残し捧げたい・・・少なくとも私には持ち合わせていなかった想いです。今を生きる高校生にこれだけのエネルギーがあるんだ、ということに驚かされた瞬間でもありました。

 教頭から校長として採用され10ヶ月になりますが、プレート制作プレゼンが、校長として一番嬉しい出来事になっています。校長に話をしに行こう - その発想と勇気は、やはり私の人生の中にはなかったことであり、もう二度と戻れない高校時代を振り返りながら、もしかしたら大きなチャンスを逃してしまったかもしれないなぁ、もっと自分にもできたことがあったのではないかなぁ・・・何とも言えない後悔の念にとらわれています。

 プレゼンの日から何度か授業を見に行きましたが、校長室 と書いたプレート大の半紙が何十枚も机上に載っていました。書いて書いて書いて・・・百、二百、いやもっと書いてきたのだろうと思います。

 「校長先生は学校をまとめる方なので、力強さみたいなものを表現したいと思っています」プレゼンの時の言葉です。

 明日からは、校長室に入る前にあえてプレートを見ようと思います。今以上に気を引き締め今以上に緊張感を持って業務に当たるために。

 事務室のプレートも受け取りました。心温まる素敵なプレゼントをありがとう。

 本校の生徒を誇りに思います。

0

一年間ありがとう

 一昨日の夕刻、華道部の3年次生2名が校長室に来てくれました。先週私のデスクに作品を置いてくれた生徒と現在職員玄関に展示している作品に携わった生徒です。

 一年間ありがとう - その気持ちを込めて写真を撮らせてもらいました。彼らに続く後輩も含め、4月から今日まで月に一度お花を届けてくれたこと、本当に嬉しかったです。また、届けてくれる生徒とわずかですがお話する時間が持てたことも幸せなことでありました。

 私はできるだけ自分から出会う生徒に声をかけ会話を楽しむようにしています。授業での関わりが持てないので、待っていても生徒は来てもくれないし話かけてもくれません。管理職としてわきまえることはわきまえつつ、それでも教諭時代に教室で生徒と関わっていた時のことが身体に染みついていますから、ついつい話かけてしまうわけです。くだらないことを言ったりしながら。生徒たちはどう感じているのかはわかりませんが、嫌な顔をせず接してくれています(私だけがそう感じているのかもしれませんが)。

 支給タブレットで写真を撮り、写真を二人に渡しました。プリントしたものではなく、Airなんとかという形で一瞬で二人の端末に収められました。二人はスマートフォンの画面を食い入るように見ながら何かを語り合い楽しそうに笑っていました。こういう時間って大切だなぁ、と思いながら二人にの様子を見ていました。

 今日ここでこの写真を撮ったな - そう想ってくれる日がいつか訪れてくれたら私は嬉しいです。

 明日、昼食時間に3年次生と一緒にお弁当をいただくこととしています。何名が参加するのかはわかりませんが楽しみです。

0

ジビエ給食試食会

 27日(火)美唄市立東中学校で開催された『ジビエ給食試食会』に参加させていただきました。ジビエとはフランス語で、狩猟で得た野生鳥獣のお肉を意味する言葉です。

 3年生の「美唄探求」において美唄の食材を活かしたレシピを考える活動の中から、実際に生徒が考案したメニュー『美鹿ボロネーゼ』が本日美唄市内の給食として提供されました。30日(金)の給食は『サスムコギ ビビンバ』が振る舞われるとお聞きしました。

 悪七校長先生より資料をいただきましたので、ここで紹介いたしますが、『ふわふわぴぱおいマフィン』『シカタコス』『たまぽて』『ピパオイ カボッチャン』『近藤シェフの五つ星肉巻き』『BIBAガレット』『鹿肉ドライカレー』『秋がたっぷり美唄の 美もち』『美唄すぎる シカチュー探検隊』のメニューも作成されています。それぞれの班で考え実際に作って食べて、生徒は研究を重ねたようです。

 美唄の食材として用いられたものは、サツマイモ、ジャガイモ、人参、玉葱、ハスカップジャム(本校のフード系列が製造)、ソーセージ(本校のフード系列が製造)、カボチャ、大根、醤油、味噌。そして、鹿肉です。教科書はありません。まさに「0から1を作り出す(美唄市長 桜井様の言葉)」その実践です。よく考えるとすごい学びだなと思います。自分たちで考えるしかない。美唄の食材って何だろう、まずはそこからスタートするわけですから。

 40年前にはなかった授業です。決まったものが与えられて、与えられたものに疑問を持つこともなく、唯一正しい答えを手繰り寄せるために頭を働かせる・・・これが私の学びでした。スタンダードな生き方に軌道修正しながら中学高校大学と学んできたような。それが良いか悪いかではなく、そういうことが求められた時代でした。だから、今の学びがうらやましく感じます。

 鹿肉については、株式会社Mt.代表取締役・HUNTER山本峻也様が狩猟したお肉です。試食会に先立ち、山本様から『いのちをいたたく』と題した講演があり、人間は生き物の命をいただいて生きている、ということについて深く考えさせられました。食の裏で生き物の命がある - 普段考えないことではありますが、改めて感謝の気持ちを持って食を摂らなければならないと思ったところです。短時間の講演ではありましたが、本校の生徒にも是非聞かせたい話でした。機会があればお願いします、と山本様に依頼しました。

 生徒が考案したせっかくのメニューを持続可能な形にする必要があります。ただ作って美味しかったね、では意味はありません。それは40年前の私たちの学びです。作った先です。 このことについては本校の教職員にも伝えています。

 「〇〇の取組を行いました」で完結せず、「取組を行ったその先の生徒はどうなのか」つまり、「それを作ってその先にどのように繋げていくのか」です。東中学校は給食センター等と今後も検討を重ね、持続可能な取組に繋げていく構想を持っています。本校もさまざまな取組を行っています。持続可能についてもっともっと考える必要があります。

 「考えて作りました、作って試食しました、さらに美味しくするためにどうしたらよいかを考えました、私たちの作ったものを美唄市にどのように広めていくかを考察しています、給食メニューもいいけれど、食堂で提供できないでしょうか」この経験をしてきた生徒たちが本校に入学してくるわけです。そのことを肝に銘じ教育活動を展開しなければなりません。

※パスタの麺についても生徒が検討し、特注で作ってもらったとお聞きしました。

0