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校長の小部屋

イヤフォン

 1月末、雪道を走っている最中、左耳にはめていたイヤフォンが外れ地面に落ちてしまいました。あっ、と思ったときにはすでに遅し。色は違えど雪と同色の白、スピードを上げて走っているのでここで外れたと考えられる位置まで5メートルほど戻り、その辺りを中心に探しました。

 10分ほど探しても見つからず、私はその場から妻に電話をかけました。自宅からそれほど遠くない場所でしたし、二人で探せば見つかるだろうと思ったのです。電話を切ってまもなく前方から走ってきた女性のランナーが私の前に立ち止まり「どうかしましたか」と声をかけてくれました。「イヤフォンを落としてしまって探しているところなんです」と言うと、「じゃ、私も一緒に探してあげますよ、どんなイヤフォンで何色ですか、落とした場所はこの辺ですか」と腰をかがめ一緒に探してくれました。

 「それはAir●●●●だから、もしかしたらスマートフォンの位置情報で見つけられるんじゃないでしょうか」と何かにひらめいたように女性が言いました。実は私このイヤフォン、この日初めて使ったのでした。何のことやらさっぱりわかりません。ランニングで自宅を出る前に、妻が「このイヤフォンでJAZZでも聞きながら走ってみれば、すごく音がいいんだよ」と貸してくれたものでした。初めて使って無くす・・・なんという日なんだと我を恨みました。

 そうこうしているうちに妻が到着し、女性とはお別れしました。同じランナーであることを差し引いても全く知らない人のものを親身になって探してくれるとは。感謝しかありませんし、もしも逆のことがあったらなら私も女性のように探してあげる人になろうと思いました。

 妻のスマートフォンの画面を手がかりに位置情報で探すと、確かに外れたイヤフォンが反応し点滅しています。こっち側に行くと離れてる、逆側に歩くと近づいているなどと繰り返し同じような話をしながら探していると、外れたと想定される位置から私が立ち止まった5メートル先よりも、さらに3メートル先にイヤフォンが転がっていました。物理的に言えば自分の運動している方向と同じ方向に物体も運動しているので、後方ではなく前方に転がっていったものと思われます。普通に考えればそうなのです。ただ、冷静さを失っていました。

 実はこのイヤフォンは長男が大学を卒業し社会人(現在3年目)になって初めてもらった給料で妻にプレゼントしたものでした。だから妻は大切に使っていましたし、その姿を幾度となく見てきましたので、見つからなかったら諦めてまた同じものを買えばいいというものでもありませんでした。ふたつとない大切なイヤフォンですから、私も必死でした。まずいマズイこまった困った。長男の顔と妻の顔が交互に浮かんでは消え久しぶりに動揺してしまいました。

 校長室から見えるグラウンドの様子です。今日の話とは繋がらない写真ですが、ふとイヤフォンのことを想い出しましたので書いてしまいました。

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お弁当

 勤務を終えて借家に帰り真っ先にすることは翌日のお弁当を作ることです。そのあとに夕食を作って食べてランニング。これがルーティーンです。単身赴任が長く続いていますので、これが生活のリズムになっています。このリズムが崩れると案配が悪いです。

 先日妻が札幌からやってきて、帰宅するなり冷蔵庫を空け鍋にお湯を入れ米を研ぎ台所で一作業始めた私を見て、「何してるの」「これから明日の弁当づくりする」「そんなの私が作ってあげるよ」「いや自分でやるからいいよ」「だって帰ってきたばかりでしょ」「いつもこうだから」知らない人が見ると私の行動はいささか不可解なのかもしれません。

 弁当を自分で作って思うことは、作ってくれたお袋や妻への感謝です。当たり前ではないと頭ではわかっていても、そうされることが日常になると、やがてそのことについて考えることすらなくなってしまいます。私だけかもしれませんが。

 そのような私ではありますが、これだけは一応感謝の気持ちとして続けていることがあります。結婚してまもなく30年になりますが、初めてお弁当を持たせてもらった日から食後に弁当箱を洗って返してきました。(これも私のルーティーンになるのだろう、と書きながら思った次第です。)

 恥ずかしいのですが、本日のお弁当です。仕切りは経費削減と環境に配慮し一切使用していません。

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『無』と書

 先日に引き続き、第59回北北海道学生書道展において、『特選』を受賞した1年次生8名の作品(写真の一部を加工しています。)を掲載いたします。受賞おめでとうございます。

 筆を持ち半紙に文字を書いた最後はいつだろう・・・おそらく高校での書道の授業が最後、だと思います。それが高校1年生だったのか2年生だったのかも定かではありませんが、そうなると37年か38年全く書道をしていないことになります。

 この歳になって、週に一度でも書に向き合うようなことをやってみたいと思うようになりました。歳というよりも本校に勤務し生徒の作品にたくさん触れる機会が多くなり、かなりの刺激を受けていることが影響しています。書によって、私の大切にする『無』をもうひとつ増やすことができるのではないか、実はそうした思いもあります。

 子どもたちが巣立ち、私も妻も自分を慈しむ時間をたっぷり持つことができる環境になりました。それまでできなかったことに向き合える新たなゆとりが生まれ、互いに干渉せず自分だけの時間を楽しむ、そのようなことを意識して生活しています。それぞれが自分の時間を大切にして生きていく・・・私の理想とする形が出来上がりつつあります。

 『無』 - 何も考えずに、というのは困難なことで、私の『無』は、ただ走ることだけ、ただJAZZを聴くだけ、ただ本の世界に入り込むだけ、ただ写真を撮ることだけ、という時間の過ごし方になります。それ以外のすべてを排除する時間、排除できる時間を一日24時間の中に設け実践しています。

 26歳から30歳後半までいろいろ苦しみましたから、自分を変える上でとにかく『無』を意識し、40歳あたりから意識せずとも『無』を実践できている自分を感じるようになりました。以後15年、現在もその状態は続いています。これってとても贅沢な時間だなと思います。

 そうした中にもうひとつ書を入れられないか、と考えているわけです。そうすることで自分をさらに変えられるんじゃないかな、と思ったりしています。そんな甘いものではないっ、と書家に叱られそうですが・・・

 どういう在り方が自分のウェルビーイングに結び付けられるのかはわかりません。ただ、私は誰かがそれを与えてくれるものではないと考えています。まずは、自分で自分のウェルビーイングを生み出していく、その努力が必要だと思っています。受け身ではなく自分から。子どもたちに求める学びと同じです。待っていても望んでいても自分の心には宿りません。まずは自分をウェルビーイングにできるものを見つけていくことが大切です。

 生徒の作品からつながりのない私自身の話になってしまいましたが、授業としての書道から人生の趣味としての書道になると、それはそれで素敵だろうな。そういうウェルビーイングがあるな。そんなことを考えるとついつい楽しくなり、長話になってしまいました。

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大切な詞

 2月8日(日)旭川市民文化会館で開催された第59回北北海道学生書道展授賞式において、学校奨励賞をいただいてきました。

 教科芸術において、科目書道Ⅰを履修している1年次生、選択科目で書道Ⅱを履修している2、3年次生の作品を出展し、団体賞として『学校奨励賞受賞』、『特選受賞』1年次生8名及び3年次生2名、『入選受賞』1年次生14名及び3年次生7名の結果をいただきました。ありがとうございました。そして、受賞した生徒の皆さん、おめでとうございます。

 特選を受賞した3年次生2名の作品(写真の一部を加工しています。)を紹介いたします。高校生として最後の作品。保護者等の方はもちろんのこと多くの人に見てもらいたいとの思いで掲載いたします。

 一文字一文字心を込めて書いている - 表現の仕方が適切かどうかわかりませんが、見えない力というか、何か強烈に訴えてくるものがあるというか、魂のこもったエネルギーのようなものを感じます。

 会場には小学生から高校生までの作品がずらり展示されており、一つひとつ見ていく中で、文字、書く、ということについて深く考えさせられた次第です。私自身、文字を書くということを粗末にしてしまっています。反省することばかりです。

 数多くある詞、その中で心に留まった詞を書く。今を生きる上できっと心の支えになっている大切な詞なのでしょう。私も高校時代を思い返すとき、そこにはそのとき聴いていた音楽がバックグラウンドミュージックとして自然に流れてきます。たった一節、その詞で救われ、心慰めてくれたり、崩れそうな心を支えてくれたり・・・そういう音楽と詞を私も確かに持っていました。

 誰かの詞が誰かの心に留まる詞になる - 奥が深いです。

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連携

 美唄市立中央小学校第4学年の総合的な学習の時間において、美唄市の特産品であるハスカップの加工について、製造から販売までを理解する取組が進められ、本校もお手伝いさせていただきました。フード系列でハスカップジャムの製造の手伝いを、商品販売に向けて情報通信マネジメント系列が瓶に貼付するラベルづくりの補助を担当いたしました。

 6日(金)午後からコアビバイ様を会場に中央小学校4学年によるハスカップジャム販売会が開催され、会場には多くの地域の方が集まり、約70個のジャムはあっという間に完売となりました。製造からラベルづくり、そして販売までを経験した児童の皆さん大変お疲れ様でした。

 また、販売の裏でポスターセッションも行われ、大きな声で一生懸命プレゼンをしている児童の姿も大変立派でした。私の小学生の頃を振り返ると、大勢の人の前で話をすることはできなかったです。恥ずかしいし緊張するし、話をする内容をまとめることもできなかった - そう思います。今の小学生はすごいです。

 今年度、本校は市内小学校2校と中学校2校との間でさまざまな連携をさせていただきました。地域にある小中高の取組が今後も継続できるよう努力させていただきます。

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