北海道美唄尚栄高等学校 全日制 総合学科
北海道美唄尚栄高等学校 全日制 総合学科
(写真の一部を加工しています)
先日も紹介いたしましたが、科目「生活に生きる書」の作品から。
生徒玄関ホールでの挨拶を終えて、教室の様子を伺っている途中、廊下の壁に掲示されていたので読ませていただきました。朝からやさしく穏やかな気持ちにさせてくれる作品でした。生徒も先生も全員に見て欲しい、と思う作品です。
想 - 「目で見て比べながら心で思う」という意味を表す漢字
どうしてこの漢字を選んで作品づくりをしたのか、作者である生徒本人から直接聞いてみたい、そう思います。素敵な漢字を選びましたよね。
想う こと
ずいぶん昔から何かを想っている自分を感じることがありました。多分、小学生くらいまで遡る話になると思います。どうしてそうなってしまったのかは自分でもわかりませんが、気付いたときからそれは現在も続いています。
あれは、恥ずかしい話、妻と不仲になったときに、妻から言われたことがありました。「私にわからない何かをいつも想っている。付き合ってから今日までずっとそういうことを他の人よりも大切にしている人なんだなぁ、って思ってた。でも、その何かが私に関わることであればそのことだけは知りたい・・・」私に返す言葉はありませんでした。やっぱり自分はそうだったんだな、自分だけが感じていたのではなく、誰かから見てもそうだったんだ - ただそのことだけを考えていました。
私の想うことはおそらく生涯ずっと続いていく思います。きっと自分のこと、家族、親、兄弟、学校、仕事、教職員、生徒、教え子、将来、過去・・・過去の自分と比べながら現在の自分を心で思っているのだろうな。たぶん、そういうことなんだろうと思います。
ただ、その想うことのすべては、私にとっては苦痛ではなくやさしい気持ちになれる大好きな時間になっている。そのことだけは間違いありません。
この字を見せてくれて「ありがとうございました」
いろいろなことを考えさせていただきました。
美唄市教育委員会様よりパイナップルをいただき、デザイン系列の生徒がジュースと食べやすくカットしたパイナップルを校長室まで持ってきてくれました。美味しくいただきました。いろいろな生徒が校長室に顔を出してくれますが、みんないい笑顔です。保護者等の皆様にも見てもらいたいな、といつも思います。
「写真を撮ってホームページに掲載していいですか」と聞きましたら快くOKの返事をいただきました。「ありがとうございました」
いきなりですが、パイナップルで想い出すのが沖縄です。家族で3度、見学旅行の引率で3度の沖縄旅行をしましたが、そこで食べたパイナップルの味が忘れられません。畑に実っているパイナップルを採ってきてそこで食べることができたので、感動的に美味しかったのです。
室蘭工業高校の定時制に勤務していたときに見学旅行で初めて沖縄を訪れたのですが、妻と子どもにも是非沖縄を見せたい、と思いました。白色系の壁の家、赤瓦の屋根、石垣、白い砂浜、青い海、高い空・・・沖縄にしか流れていない空気と時間を感じとって欲しかったからです。
家族3度目の沖縄旅行は、妻が受けた大手術から1年半が経過したときになります。子どもがそれぞれ中学2年生と小学6年生になり、成長とともに付随してくる高校受験のことや部活動、そして何より妻の回復のお祝いを兼ねて「これが最後の家族揃っての大旅行になるかもしれないね」ということで出掛けました。沖縄のファンになった子どもたちのリクエストでもありました。その後大学受験を迎えた次男が、琉球大学に行こうかな、なんて言い出すくらい気に入ったようでした。結局、大旅行はそれが最後になりました。思い切って行って良かったです。そのときにシャッタを押してもらった写真の一枚を妻が居間に飾ってから13年の時が過ぎましたが、私は自宅に帰るたびに眺め、ひとり懐かしんでいます。そのことを妻は知らないと思います。
私も歳をとったのかもしれません。目の前の出来事から唐突に過去の記憶が浮かんできたり、昔を懐かしんだりしてしまうのです。性格は前向きで決して後ろ向きではないのですが。こういうことって若いときはなかったな、と思います。
教頭先生に本ブログを開設していただき、回数を重ねてまいりましたが、生徒の姿を写真に収めたり生徒と話をしていると、どこか自分自身の中学、高校時代の経験や気持ちがフィードバックしてくるような感覚に陥ります。こうした時間を持てるのは、この職業ならではのことなのかどうかはわかりませんが、つくづく幸せだなと感じながら働かせていただいております。
明日の更新は都合により控えさせていただきます。
6月11日(水)株式会社岸本組 代表取締役 岸本友宏 様に対し、地域貢献感謝状贈呈式を校長室にて執り行いました。本校の教育活動の充実のため、『全閉式アルミスタンド扇7台』『ポータブルクーラー8台』『延長窓パネル6個』の御寄贈を賜りました。大切に使わせていただきます。改めてお礼を申し上げます。「ありがとうございました」
感謝状をお渡しした後、生徒代表として生徒会長が感謝の言葉を述べ、記念品を書記から贈呈いたしました。記念品はフード系列で製造したレトルトカレーとジャムで、岸本様も大変喜んでおりました。製造してくれた生徒たちにお礼を申し上げます。「ありがとうございました」
岸本組様には、前身の美唄工業高校を卒業された方、美唄尚栄高校を卒業した方が勤務されているとのことです。現在、本校で学んでいる生徒の中からも岸本組様にお世話になり活躍する人が出てくるかもしれません。先輩方が築いてくれた御縁を今後も大切にしていかなければなりません。
『産業社会と人間』、『総合的な探究の時間』をとおして、地域の現状と課題、地域の未来について考える授業が設定されています。学校として地域に思いを馳せる取組を推進しておりますが、一方で地域から本校に対する期待や熱い思いがたくさん寄せられています。大変ありがたいことですし、ひとつひとつを真摯に受け止め、地域と連携・協働し、課題解決に向けた取組に繋げていかなければなりません。
学校は地域から支えられている - そのことを日々実感いたします。地域を支えていく人材を育成するために、私たち教職員が果たす役割は大きいということです。ニーズを的確に把握した教育活動を展開していかなければなりません。贈呈式が終わり、改めてそのことを考えています。
3年次生の選択科目「生活に生きる書」を受講している生徒が書いた作品が、校内のあちらこちらに掲示されています。教室ではなく、廊下というのがいいのです。教室だとそこを利用する生徒の目にしか留まりません。だから、人が頻繁に通る廊下や階段の壁というのがいい。
(写真を一部加工しています)
私は着任後、先生方に生徒の作品をどんどん掲示したり飾ったりしてください、と話をしています。作品の善し悪しはどうでもいいわけです。本人がそれで善し、と思えばそれに勝るものはないのですから。
生徒一人ひとりが、見てくれる人のことを考えたり、作品づくりをした人のことを思ったり・・・そうした心を持って学校生活を過ごし、卒業させたいと思っています。このことは私が教員になったいくつかの理由のひとつでもありますし、担任として出会った生徒たちを教育する上での信念でもありました。
学習の成果を残すことはもちろんのことです。ただ、それ以上に、心の空間を広げていく生き方をしていって欲しい、と考えています。生涯をとおして自分のことを思う、誰かのこと(親、祖父母、恋人、兄弟、友達・・・)を思う、そうしたやさしくあたたかな心と時間を持ち、魅力ある人間になって欲しい。
社会や環境がどんどん変化していく混沌とした時代に生きていると、自分のことだけで精一杯になり周囲のことに気持ちが行き届かなくなります。世の中の流れにどことなく我が身も流されていくかのような状況下にありますが、心まで流されていけません。
心だけはやさしくあたたかに。
「ホームページに写真を載せても大丈夫?」生徒に声がけする際の決まり文句になってきました。この日もお断りした上で撮影させていただきましたが、調理室内には甘くていい匂いが漂っていました。これはお菓子を作っているな、甘いものに目がない私はわくわく幸せいっぱいの気持ちになりました。
科目を選択して授業を受けるというのが本校の特色のひとつになりますが、今日の話はデザイン系列の科目『フードデザイン』の一コマです。バターを使用しないクッキー作りが本日のテーマでした。ホットケーキの素材から伸ばした生地に型を当てひとつひとつくり抜き、この後オーブンで焼くのだと思いますが、とにかくみんな幸せそうな表情で楽しみながら作っているのがいいな、と。
毎週生きていくために必要な食を考え、自らの手で安全な食を作り、それをみんなで楽しく食す。食は奥が深いですね。こうした授業は系列に特化するのではなく、すべての生徒が受講できたらいいのにな、と思ったりしています。
さて、大学時代にアルバイトをしていた青果店の裏小路に、手作りのケーキやパスタなどがメニューに並ぶ自家焙煎珈琲が楽しめる小さなカフェがありました。会話を壊さない程度にさりげなく洋楽が流れ、静かに時間を過ごせる雰囲気の良いお店でした(残念ながら今はありません)。
マスターに恋愛ごとを聞いて欲しくて、カウンタ席で珈琲をよくいただいていました。当時お付き合いをしていた女性とも行ったこともありました。その影響もあってか、いつか大好きなJAZZレコードを流し珈琲を提供するお店を持ちたいな、そんなことを大学時代から考え続けています(現在進行形でレコード蒐集しています)。美唄尚栄高校で食について学べたら、実現に向けて大きく前進するだろうなぁ・・・なんて思いながら今日の授業を見学していました。
私自身経験したことのない学びが本校にはあふれていて、見るものすべてが新鮮で驚きです。五十代の私がそうした気持ちになるわけですから、感性豊かな十代なら相当なインパクトがあるのではないでしょうか。
本校で学ぶ生徒たちが、これから先の人生において「そういえば、あのとき尚栄で○○を習ったから、もしかしたらこういうことができるかもしれないな」という発想のもと、地元でお店を出店したり起業してくれる日がきたら素敵だなと思います。
自分の好きなこと、興味を持ったことについて、それを実現するための科目を選択できる。総合学科 美唄尚栄高校 だからこその学びがここにあります。
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