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校長の小部屋

「尚栄いいところ」

 生徒が「尚栄いいところ」を書いてくれましたので、ここに紹介いたします。このように書かれています。そのまま引用させていただきます。生徒の生の声ですので説得力がありますよ。

 『幅広い分野を学ぶことができる』
 『個性あふれる人がたくさんいるところ!』
 『元気いっぱいな人が多いところ!!』
 『元気いっぱいの挨拶が聞こえてくる!』
 『設備が整っているところ。』
 『将来の夢に合わせて知識や技術を深めることができる。』
 『実習が多くていろんな経験ができる!』
 『空知唯一の総合学科 選択科目が多くやりたい授業ができる』
 『自分に合った授業が選べる!! 資格をたくさんとれる!! 行事が楽し  い!! 先生がやさしい!!』
 『駅が近い 先生と生徒が仲良い 行事が楽しい 部活が豊か』
 『カリキュラムが充実している 先生が優しい あいさつが活発 資格取得ができる テニス部が強い 授業がおもしろい! バイト、部活、生徒会の両立が可能!!!! 行事が充実!』
 『近くにすき家がある!! 近くにセブンがある! 先生がやさしい! 生徒がやさしく、明るい!! 授業がおもしろい!』

 それぞれの学校にいいところがあります。もちろん本校にもいいところがたくさんあります。今日はいいところを自慢するのではなくて、今、これを書いている私が思っていることをそのまま書きます。

 いいところを探す人生を送れたら幸せになれるのではないか - そんなことを考えています。簡単なようですが、どうでしょうか・・・逆を探すことが多くないでしょうか。逆を探すと気持ちがどんどん荒みます。ものの見方考え方の視点が、その後の人生を大きく左右するような気がします。人生を豊かなものにするかしないかは、その多くが他者に左右されるのではなく、結局は自分自身の考え方ひとつにあるのではないかと思います。

 たくさんのセミナーや研修会に参加してきた中で、「グループを組んだ人のいいところを見つけて付箋に書きましょう」というような時間を与えられることが何度もありました。きっとこうしたところに行き着くのだろうな、と改めて思っているところです。

 4月着任した際に「新たな企画、取組に対しては、どのようにすればそれが実現できるかの視点で考える」ことを先生方にお願いしました。これは私自身の生き方に寄るところが大きいのですが、2つの選択肢の一方に偏って決めつけないことを大切にして欲しいということです。

 人は深く考える前から否定的な方向に偏って物事を捉えてしまう傾向があります。それはもしかしたら間違ってはいないのかもしれませんが、そこに固執してしまうと、せっかくのGoodアイデアがかき消され、次の世界を見るチャンスを失ってしまいます。これほどもったいないことはありません。

 否定的な見方ではなく、肯定的な見方で見てみよう - 生徒の言葉から考えさせられました。

 ありがとうございました。

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帰省

 ぎゅっ、と暑いお盆休みになりました。皆様はどのようなお盆休みを過ごされたでしょうか。普段会えない方とゆっくりお話をしたり、旅行に出掛けたりなど良き時間を過ごせたことと思います。

 私は妻の実家と自身の実家の両方に帰省し、その足で先祖供養をしてきました。故人の面影はその時点の記憶で止まったままですが、それぞれの母親は確実に老いており(その分自分も歳をとっているわけですが)、何とも言えない複雑な思いの中で時間を過ごしていました。そうさせてしまうもうひとつの理由は、帰省するたびに空き家が増え、建物が取り壊され空き地が目立つようになっていることにもあります。記憶の中の景色と一方的にかけ離れていく現実の狭間で、母親の老いに直面するのは切ないものがあります。

 東京に転勤して以来2ヶ月ぶりに会った長男は、恋人と揃って顔を出し、庭でのバーベキューを終えるとそそくさと帰って行きました。私もずっとずっと昔に同じようなことをしていたな、と思いながらも、それでも久しぶりに家族が揃い元気に過ごしていることを喜べたのは良かったなと思います。私と妻の母親は私たちの帰りを待ち、私たちは子どもの帰りを待っている・・・そうしたことが繰り返されていくのかなと思います。

 自宅から6キロメートルほど離れた所に、頭上を飛行機が通過する私の大好きな場所があり、毎日ランニングでその場所に向かい、ひとり芝生に座り繰り返される離着陸を眺めていました。それぞれの想いを乗せた旅立ちとそれぞれの想いが詰まった到着に、帰省することの意味や歳を重ねていくことの意味をぼんやり考えていました。

 さて、学校はまだ夏季休業期間ですので、進路活動や部活動で登校する一部の生徒の姿しかなくとても静かな時間が流れています。まだまだ暑い日が続きそうです。体調の管理には十分気をつけてください。

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お盆休み

 雨に当たったらそれはそれで仕方ないかな、と覚悟して外に出ました。そこまでしてランニングする意味がありますか - そう問われても私は「意味はないけれどランニングするのです」と答えるしかありません。自分でもよくわからないのです。

 1時間をかけてゆっくり市内をランニングして、ゴールとなる借家までもう少しというところの西の空。ぎりぎり雨にも当たらず、偶然にもこの空を見ることができて、やっぱり外に出て良かったな、と思いました。こういうことが答えなのかな、なんて思ったりしています。

(8月5日 18時59分 写真を一部補正しています)

 前の日の夜、お袋から、お盆遊びに来るのかいとのLINEメッセージがありました。そういう時期なんですね。親になって、子どもたちが大学生、社会人として巣立っていった時、お盆と正月に子どもたちが自宅に帰ってくるのを楽しみにしている - そんな自分にふと気がついた瞬間がありました。と、同時に、今まで深く考えなかった子を想うお袋の気持ちにも触れたような気がしました。よくわからないけれど、何かがぐーっ、と胸に迫ってくる・・・そんな瞬間でした。

 36年前、親父と過ごした最後の夏です。いや、過ごしたと言えるだろうか。私は親友とふたりで大学の夏季休業を利用して北海道一周の旅をして、その帰りに少しだけ実家に寄って室蘭に戻りました。数時間の滞在。親の気持ちも何も考えず、自分の遊びだけを優先して自由気ままな時間を過ごしていました。

 あの時、親父もお袋も何も言わなかったけれど、「あんた、もう帰ってしまうのかい」もしかしたら私の背中にそう言いたかったのではないか・・・そんなことを今さら考えています。

 さて、本校も来週は学校閉庁日に入ります。良きお盆休みになることを心より願っております。

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廃材、でも、立派な作品

 先日、帯広工業高校で開催された北海道高等学校工業教育研究集会に参加しました。『高等学校における工業教育の果たす役割の重要性に照らし、研究集会を通じて、工業教育に携わる者としての専門性を向上させるとともに、工業教育の一層の充実・発展を図る』ことを目的に、毎夏開催されているものです。

 夏季休業期間中の先生方はのんびりしているか、と言ったらそうではありません。授業や部活動等で時間が割かれないこの時に、スキルアップを図るため、全道各地で開催される研修会に参加し、他校の先生と情報交換を行ったり、オンラインやオンデマンド研修で教科指導や生徒指導等に係る資質能力を高めています。

 さて、その帯広工業高校で生徒手づくりのお土産をいただきました。廃材を生かした人形です。本校も実習費は限られていますから、かつては捨てられていた材料を無駄なく有効に利用しています。どこの学校も無駄なく最後まで使い切る、そうした取組を進めています。

 見れば「そうか」となりますが、100人いたら100通りのアイデアが出てきて、例えば、①この写真の頭の部分が正六面体だからサイコロにしよう ②上部となる一面にボール盤で単純に穴を開けて鉛筆立てにしよう ③積み木の一部材にしよう・・・すでに3つのアイデアが浮かびます。一個ではなく二個組み合わせたら、四個組み合わせたら「あっ、よくあるキューブカレンダーつくれるかも」これでアイデア4つ目。1分間で私は4つのアイデアを提案できました。

 自慢するわけではありませんが、私は結構なアイデアマンだと思っています。その私からしても生徒の発想は思いつきもしない新しい世界を見せてくれます。そこがおもしろい。この写真を見なかったとして、この人形を思いつくでしょうか・・・アイデアを提案した生徒と形にした生徒に感服します。

 アイデアと工夫が先行き不透明な社会を生き抜く術になる、と私は考えます。学力の高さや学歴ではない、発想の豊かさが新基準になる世界がすでに到来しています。アイデアと工夫を大切にする工業高校や本校のような総合学科で学んだ生徒たちが、新たな価値観を生み出し、魅力的な社会を創りをしていく - 私はそう信じています。

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夏空?秋空・・・

 (校舎4階から)

 7月中旬過ぎの猛烈な暑さがありましたから、それと比較するといくらか過ごしやすい日が続いています。しかし、ジメジメと蒸し暑く、洗い立てのYシャツに袖を通した瞬間から背中のあたりが肌にまとわりついてきて、どうもすっきりしません。

 先日、朝のニュースを見ていましたら、ススキの開花が秋の判断に用いられているとのこと。間違っていたら申し訳ないのですが、函館は例年(昨年?)よりも12日早いススキの開花を迎えた、と気象予報士が話していました。秋の気配など全く感じませんが、季節は夏から秋に向かっているということなのでしょう。

 そう遠くない昔のような気がしますが、お盆を節目に吹く風が夏のものから秋のものに、それはまるで決まりごとのように、肌感覚で誰でもわかるような形で季節の移行を告げてきました。夏の日にさよならするのがさみしくて、やがて赤とんぼが空を飛ぶのが切なくて・・・そうした少年の頃の記憶が今でも残っています。

 借家の庭のあたりから、自宅に帰ると隣の空き地から、ぎーっ、とキリギリスの鳴き声が聞こえます。夕刻のランニング中に、みーんみーん、と蝉の声が聞こえました。みんな夏を精一杯生きているんだな、と思って過ごしています。

 生徒の皆さん、保護者等の皆様お元気にお過ごしでしょうか。まだまだ暑い日が続きます。体調に気をつけてお過ごしください。

 全国各地で水難事故が発生しています。暑いと人は水辺に集まります。川、湖、海で過ごす時間に十分お気をつけください。

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